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草壁シトヒ
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『もののけ姫』の登場人物を総ざらい!声優とキャラクター【完全ガイド】

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スタジオジブリが誇る不朽の名作『もののけ姫』は、人間と自然の壮絶な戦いを描いた物語です。私がこの作品で特に心を奪われるのは、単純な善悪では割り切れない、深みのあるキャラクターたちの存在です。彼らの複雑な背景や信念が、物語に圧倒的なリアリティと普遍的なテーマを与えています。

この記事では、『もののけ姫』に登場する全キャラクターと、その声を担当した豪華声優陣を徹底的に解説します。それぞれの人物像を深く知ることで、作品が持つメッセージをより一層感じられるはずです。

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『もののけ姫』の主要キャラクター

物語の中心となるのは、異なる世界に生きながらも運命的に出会う二人です。彼らの視点を通して、私たちはこの世界の在り方を見つめ直すことになります。

主人公・アシタカ

アシタカは、大和朝廷との戦いに敗れ、歴史の片隅に追いやられた蝦夷(エミシ)一族の最後の王子です。彼はタタリ神から死の呪いを受け、その呪いを解くために故郷を追われ西へと旅立ちます。

彼の最大の特徴は、物事の本質を曇りなき眼で見つめ、人間と自然、どちらか一方に加担することなく共存の道を探し続ける姿勢です。その凛とした佇まいは、まさに次代のリーダーとしての器を感じさせます。

役名日本語版声優英語版声優
アシタカ松田洋治ビリー・クラダップ

アシタカの声を担当したのは、俳優の松田洋治さんです。宮崎駿監督は「凛とした少年を出来るのはこの人しかいない」と絶賛し、彼の持つ高潔な声質がアシタカというキャラクターに命を吹き込みました。

森と人間をつなぐ存在・サン

サンは、人でありながら山犬に育てられた少女です。人間を激しく憎み、自らを山犬と信じて森を守るために戦います。彼女の存在そのものが、人間と自然の狭間で揺れ動く魂の象徴といえます。

顔の赤い刺青や骨の装身具は、彼女が人間社会を拒絶し、森の一部として生きる決意の表れです。しかし、アシタカとの出会いによって、彼女の中に眠っていた人間としての感情が少しずつ呼び覚まされていきます。

役名日本語版声優英語版声優
サン石田ゆり子クレア・デインズ

サンの声は、女優の石田ゆり子さんが担当しました。興味深いことに、石田さんはアシタカの許嫁であるカヤの声も演じており、一人二役をこなしています。彼女の持つ透明感と野性味を両立させた声は、サンの複雑な内面を見事に表現しています。

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対立するリーダーたち

物語の対立構造を象徴するのが、人間と自然、それぞれのコミュニティを率いる二人のリーダーです。彼らの信念がぶつかり合うことで、物語は大きく動いていきます。

森の敵か味方か?エボシ御前

エボシ御前は、鉄を作る集団「タタラ場」を率いる、非常にカリスマ性の高い女棟梁です。彼女は森を切り拓き、鉄の生産で民の暮らしを豊かにする一方で、自然や神々を脅かす存在として描かれます。

しかし、彼女は単なる悪役ではありません。タタラ場では、社会から疎外された女性や病人たちを積極的に受け入れ、彼らに尊厳ある暮らしを提供しています。彼女の行動原理は、民の生存と繁栄であり、その現実的な視点がキャラクターに深い奥行きを与えています。

役名日本語版声優英語版声優
エボシ御前田中裕子ミニー・ドライヴァー

エボシの声を演じたのは、国民的女優の田中裕子さんです。彼女の持つ、温かさと冷徹さを内包した声は、民を導く優しさと、目的のためには手段を選ばない非情さを併せ持つエボシの二面性を見事に体現しました。

謎の策略家・ジコ坊

ジコ坊は、おっとりとした僧侶のような見た目とは裏腹に、謎の組織「師匠連」に属する密偵です。不老不死の力を持つというシシ神の首を狙っており、その目的のためにエボシを利用するなど、優れた策略家として暗躍します。

人好きのする外見に隠された、驚異的な身体能力と武術の腕も彼の特徴です。彼の存在は、国家や組織といった、個人の思惑を超えた大きな力が物語に介在していることを示唆しています。

役名日本語版声優英語版声優
ジコ坊小林薫ビリー・ボブ・ソーントン

ジコ坊の飄々としながらも底の知れないキャラクターを演じたのは、俳優の小林薫さんです。その独特の声のトーンが、ジコ坊の胡散臭さと抜け目のなさを完璧に表現しています。

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森の住人たち

物語のもう一つの主役は、太古から森に生きる神々や精霊たちです。彼らの存在は、自然そのものの声として物語に響き渡ります。

山犬の母・モロの君

モロの君は、齢300年の巨大な白い山犬神で、サンの育ての親です。人語を解す高い知能と、森の叡智を体現する存在であり、森を侵す人間に対して激しい敵意を抱いています。

彼女は、人間との戦いの無益さを理解しつつも、娘であるサンを守るために戦い続けます。その最期まで誇りを失わない姿は、荒ぶる神の威厳と深い母性を感じさせます。

役名日本語版声優英語版声優
モロの君美輪明宏ジリアン・アンダーソン

モロの君という神聖なキャラクターに、この世ならざる存在感を与えたのは美輪明宏さんです。収録時、宮崎監督が明かした「モロと乙事主はかつて恋仲だった」という裏設定が、美輪さんの演技に深い感情を込めさせ、伝説的な名シーンを生み出しました。

頑固な長老・乙事主(おっことぬし)

乙事主は、齢500年を誇る盲目の猪神で、猪一族の長です。誇り高く、人間に対して一切の妥協を許さず、一族を率いて玉砕覚悟の総攻撃を仕掛けます。

彼の悲劇は、変化する時代に適応できず、怒りと憎しみにとらわれてタタリ神へと変貌していく姿に集約されます。その姿は、失われゆく古きものの悲哀を象徴しています。

役名日本語版声優英語版声優
乙事主森繁久彌キース・デイヴィッド

日本映画界のレジェンドである森繁久彌さん(収録当時84歳)が、乙事主の声を担当しました。その声が持つ歴史の重みと威厳は、まさに古代の神そのものであり、キャラクターに計り知れない深みを与えています。

森の精霊・コダマ

コダマは、森の豊かさや生命力の象徴として登場する、物言わぬ精霊たちです。彼らの存在は森の健康状態を示すバロメーターであり、森が傷つけば姿を消し、再生すれば再び現れます。

言葉を発することなく、首をカタカタと鳴らすだけの存在ですが、その愛らしい姿は観る者に強い印象を残します。物語の最後に一体だけ現れるコダマは、破壊された自然が再生していく希望のシンボルです。

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まとめ|キャラクターが語る『もののけ姫』のテーマ

『もののけ姫』の登場人物たちは、誰一人として単純な善や悪のレッテルを貼ることができません。エボシは自然を破壊しますが民を救い、サンは人間を憎みながらもアシタカに心を開きます。この複雑なキャラクター造形こそが、この作品の核心です。

物語は私たちに、どちらか一方の正義を信じるのではなく、アシタカのように「曇りなき眼」で物事の本質を見つめ、対立を超えた共存の道を探ることの重要性を教えてくれます。それぞれのキャラクターの生き様を通して、この深遠なテーマを改めて感じ取ってみてください。

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