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草壁シトヒ
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『海がきこえる』の登場人物は?キャラクター&声優【完全ガイド】

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スタジオジブリ作品の中でも、独特の空気感を持つ『海がきこえる』。1993年にテレビスペシャルとして放映されたこの青春アニメは、高知と東京を舞台に、高校生たちの揺れ動く心情を繊細に描いています。

氷室冴子さんの同名小説を原作とし、ジブリの若手スタッフが中心となって制作された意欲作です。宮崎駿監督や高畑勲監督作品とは一味違う、リアルで等身大の青春がそこにはあります。

この記事では、『海がきこえる』に登場する魅力的なキャラクターたちと、彼らに命を吹き込んだ声優陣を徹底的にご紹介します。物語の中心となる人物から脇を固める個性的な面々まで、それぞれのキャラクター設定や担当声優の情報を詳しく解説していきます。

作品のノスタルジックな雰囲気を支える声の演技にも注目しながら、本作の魅力を再発見しましょう。

タップできる目次

物語の中心となる3人のキャラクターと声優

『海がきこえる』の物語は、主に3人の高校生の関係性を軸に進みます。彼らの心情の機微や、言葉にならない想いが作品の核となっています。

杜崎 拓(もりさき たく)|主人公・語り手

主人公であり、物語の語り手でもある杜崎拓について解説します。

キャラクター紹介

高知で生まれ育った、ごく普通の高校生です。物語は、東京の大学に進学した拓が、高校時代を回想する形で展開します。彼は周囲をよく観察しており、基本的にはお人好しな性格です。

しかし、どこか物事を傍観しているような態度をとることがあり、武藤里伽子からはその点を指摘される場面もあります。彼の視点を通して、高知での高校生活や里伽子との出会いが描かれます。

声優|飛田展男(とびた のぶお)

拓の声を担当したのは、実力派声優の飛田展男さんです。飛田さんは『機動戦士Ζガンダム』のカミーユ・ビダン役などで広く知られています。

1993年の放映当時、すでに多くのキャリアを積んでいた飛田さんの起用は、主人公である拓に深みを与えています。彼の声は、拓が持つ若者特有の不確かさや、時折見せる苛立ち、そして根底にある優しさといった複雑な感情を見事に表現しています。一見平凡に見える拓役に、複雑な役柄で定評のある飛田さんを起用したことで、拓の内面的な葛藤や、思春期ならではの揺れ動く感情が繊細に描かれました。

武藤 里伽子(むとう りかこ)|東京からの転校生

物語に波紋を広げるヒロイン、武藤里伽子について紹介します。

キャラクター紹介

東京から拓たちの高校へ転校してきた美少女です。成績優秀でスポーツもこなしますが、どこか人を寄せ付けない雰囲気を持っています。その態度は時に傲慢で気難しく見えることもあります。

しかし、その背景には両親の離婚という家庭の事情や、慣れない土地での生活への戸惑いなど、複雑な心情を抱えています。彼女の存在は、拓や松野の関係性に大きな影響を与えます。

声優|坂本洋子(さかもと ようこ)

里伽子の声を担当したのは、坂本洋子さんです。坂本さんの演技は、里伽子の持つプライドの高さや気の強さ、その裏に隠された脆さや孤独感を見事に表現しています。

坂本さんにとって、この里伽子役は声優としての代表作の一つと言えるでしょう。さらに特筆すべきは、坂本さんが本作のエンディングテーマ「海になれたら」の歌唱も担当している点です。声優がキャラクターボイスと主題歌の両方を担当することで、里伽子の内面や切ない想いがより深く伝わり、作品全体の叙情的な雰囲気を高めています。

松野 豊(まつの ゆたか)|拓の親友

拓の親友であり、もう一人の重要なキャラクター、松野豊について解説します。

キャラクター紹介

拓の最も親しい友人であり、クラスの中心的な存在です。成績優秀で生徒会長も務めるなど、拓よりも大人びていて思慮深い性格として描かれています。

彼は転校してきた里伽子に静かに惹かれていきますが、その想いが拓との友情に微妙な影を落とすことになります。彼の真面目さや誠実さが、物語に奥行きを与えています。

声優|関俊彦(せき としひこ)

松野の声を担当したのは、ベテラン声優の関俊彦さんです。関さんは『YAWARA!』の松田耕作役や『忍たま乱太郎』の土井先生役など、数多くの人気キャラクターを演じています。

関さんの持つ、穏やかで知的な響きを持つ声は、松野の冷静で思慮深い性格にぴったりです。同時に、彼の内に秘めた感情や、里伽子への想い、拓への友情といった複雑な心情を繊細に表現しています。拓役の飛田さんと関さんという実力派二人の共演は、言葉少ないシーンでも、二人の間の友情や緊張感、そして互いを理解し合う関係性を深く描き出しています。

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友人たちと周囲の人々|脇役キャラクターと声優

『海がきこえる』の物語を豊かに彩るのは、主人公たちを取り巻く友人や大人たちです。彼らの存在が、高知の高校生活のリアリティや、キャラクターたちの背景に深みを与えています。

小浜 裕実(こはま ゆみ)|里伽子の友人

里伽子にとって高知で数少ない理解者となる小浜裕実について紹介します。

キャラクター紹介

転校してきた里伽子と最初に親しくなるクラスメイトです。周囲からは、里伽子を「女王様」、裕実をその「侍女」のように見られることもありますが、彼女なりに里伽子を気遣っています。

穏やかで優しい性格の持ち主です。原作小説では、後に山尾忠志から想いを寄せられていることがわかります。

声優|荒木香恵(あらき かえ)

裕実の声を担当したのは、荒木香恵さんです。『美少女戦士セーラームーン』のちびうさ(セーラーちびムーン)役や『デジモンアドベンチャー』の八神ヒカリ役などで知られています。

荒木さんの持つ、優しさや純粋さを感じさせる声質が、裕実のキャラクターによく合っています。里伽子とは対照的な、素朴で親しみやすい雰囲気を醸し出しています。

山尾 忠志(やまお ただし)|拓の友人

拓の友人の一人で、ムードメーカー的な存在の山尾忠志について解説します。

キャラクター紹介

拓や松野と仲が良いクラスメイトです。少しお調子者な面もありますが、憎めない性格です。恰幅の良い体型をしており、原作小説では「アサシオ」というあだ名で呼ばれています。

物語の中で、彼が小浜裕実に好意を寄せていることが明らかになります。彼の存在は、拓たちの日常に明るさをもたらしています。

声優|緑川光(みどりかわ ひかる)

忠志の声を担当したのは、緑川光さんです。『SLAM DUNK』の流川楓役や『新機動戦記ガンダムW』のヒイロ・ユイ役など、クールな二枚目役で絶大な人気を誇る声優です。

一般的に知られる緑川さんのイメージとは少し異なる、コミカルで親しみやすい友人役への起用は興味深い点です。緑川さんの演技によって、忠志の持つ人の良さや、恋に悩む一面などが魅力的に表現されています。

清水 明子(しみず あきこ)|クラスメイト

里伽子と対立することもあるクラスメイト、清水明子について紹介します。

キャラクター紹介

拓たちのクラスメイトの一人です。はっきりとした物言いをするしっかり者で、クラスの和を重んじるタイプです。そのため、マイペースな里伽子の言動に反発することもあります。

特に、文化祭の準備をめぐって里伽子と意見がぶつかるシーンが印象的です。彼女の存在は、クラスの中での里伽子の立ち位置を浮き彫りにします。

声優|天野由梨(あまの ゆり)

明子の声を担当したのは、天野由梨さんです。『幽☆遊☆白書』の雪村螢子役や『機動武闘伝Gガンダム』のレイン・ミカムラ役などで知られています。

天野さんは、意志の強い女性や、しっかり者のキャラクターを演じることに定評があります。その演技力で、明子の持つ正義感や、里伽子に対する複雑な感情を表現しています。

その他の脇役キャラクターと声優

物語の世界観を深める、その他の登場人物と声優陣も見ていきましょう。

校長|渡部猛(わたべ たけし)

拓たちが通う高校の校長先生です。厳格そうな雰囲気を持っています。声を担当したのは、ベテラン声優の渡部猛さんです。数多くの作品で、重厚な役柄や威厳のあるキャラクターを演じてきました。

杜崎拓の母|さとうあい

拓の母親です。高知で拓と暮らしています。声を担当したのは、さとうあいさんです。温かみのある母親役などを多く演じている声優です。

里伽子の父|有本欽隆(ありもと きんりゅう)

里伽子の父親で、東京で暮らしています。娘との関係に悩む様子が描かれます。声を担当したのは、有本欽隆さんです。渋く深みのある声で知られ、多くの作品で重要な役を演じた名優です。

岡田|金丸淳一(かねまる じゅんいち)

拓たちの同級生です。原作では「ジャニーズ岡田」と呼ばれるほどの美男子とされています。声を担当したのは、金丸淳一さんです。ゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』シリーズのソニック役としても非常に有名です。

川村|徳丸完(とくまる かん)

拓たちが通う高校の教師です。声を担当したのは、徳丸完さんです。洋画の吹き替えなどでも活躍した声優です。

おかみさん|鈴木れい子(すずき れいこ)

拓がアルバイトをする料亭のおかみさんです。声を担当したのは、鈴木れい子さんです。母親役やおばあさん役など、幅広い役柄をこなすベテラン声優です。

見習い|関智一(せき ともかず)

拓がアルバイトをする料亭の見習い(板前)です。声を担当したのは、関智一さんです。現在では押しも押されもせぬトップ声優の一人ですが、当時はキャリア初期であり、短い登場シーンでの出演でした。クレジットで名前を見つけると驚くファンもいるかもしれません。

その他

クレジットには、里伽子に反発する女子生徒の一人、美香役として島本須美さん(『風の谷のナウシカ』のナウシカ役など、ジブリ作品には欠かせない声優)の名前もあります。他にも、男子生徒役に桜井敏治さん、女子生徒役に水原リンさん(現・真山亜子さん)など、多くの声優が参加し、作品の世界を豊かにしています。

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『海がきこえる』登場人物&声優一覧表

ここまでの情報を基に、『海がきこえる』の主な登場人物と担当声優を一覧表にまとめました。キャラクターと声優を照らし合わせながら、作品をより深く楽しむためにお役立てください。

主要キャラクター一覧

物語の中心となるキャラクターたちです。

登場人物(日本語)キャラクター(ローマ字)声優(日本語)声優(ローマ字)
杜崎 拓Morisaki Taku飛田 展男Tobita Nobuo
武藤 里伽子Muto Rikako坂本 洋子Sakamoto Yōko
松野 豊Matsuno Yutaka関 俊彦Seki Toshihiko

脇役キャラクター一覧

物語を彩る友人や周囲の人々です。

登場人物(日本語)キャラクター(ローマ字)声優(日本語)声優(ローマ字)
小浜 裕実Kohama Yumi荒木 香恵Araki Kae
山尾 忠志Yamao Tadashi緑川 光Midorikawa Hikaru
清水 明子Shimizu Akiko天野 由梨Amano Yuri
校長Principal渡部 猛Watabe Takeshi
杜崎拓の母Taku’s Motherさとう あいSatō Ai
里伽子の父Rikako’s Father有本 欽隆Arimoto Kinryū
岡田Okada金丸 淳一Kanemaru Jun’ichi
川村Kawamura徳丸 完Tokumaru Kan
おかみさんOkami-san鈴木 れい子Suzuki Reiko
見習いMinarai関 智一Seki Tomokazu
美香Mika島本 須美Shimamoto Sumi

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声優陣の演技が光る!『海がきこえる』の魅力

『海がきこえる』が放つ独特の魅力は、繊細な物語や美しい映像表現に加え、登場人物に命を吹き込んだ声優たちの素晴らしい演技によって支えられています。

ベテラン声優による繊細な表現力

本作のキャスティングを見ると、非常に豪華な実力派声優が揃っていることがわかります。主人公・拓役の飛田展男さん、親友・松野役の関俊彦さんをはじめ、緑川光さん、天野由梨さん、有本欽隆さん、渡部猛さんなど、第一線で活躍するベテラン声優が脇を固めています。

彼らの自然で抑制された演技は、『海がきこえる』が目指した、思春期特有の揺れ動く感情や、ノスタルジックな雰囲気、若き日を振り返る際のほろ苦さといったテーマを見事に表現しています。特に、拓と松野の関係性における微妙な緊張感や、言葉にならない想いの交錯は、飛田さんと関さんの声の演技によって深みを増しています。声のトーンや間の取り方、話し方のニュアンスを通じて、キャラクターたちの内面が巧みに描き出されています。

坂本洋子の存在感|里伽子役と主題歌

ヒロイン・里伽子役を演じた坂本洋子さんの存在も、本作を語る上で欠かせません。多感で複雑な内面を持つ里伽子という難しい役どころを見事に演じきりました。

さらに、エンディングテーマ「海になれたら」を歌唱している点も重要です。坂本さんの透明感のある歌声は、里伽子の心情と重なり合い、作品全体の切なくも美しい雰囲気を決定づけています。演技と歌唱の両面から作品世界を表現した坂本さんの貢献は非常に大きいと言えるでしょう。

作品の雰囲気を高める声の力

『海がきこえる』は、派手なアクションやファンタジー要素があるわけではありません。日常の中での微妙な感情の変化や、人間関係の機微を描いた作品です。だからこそ、声優たちの繊細な演技が、物語にリアリティと深みを与える上で決定的な役割を果たしています。

言葉にならない感情や、キャラクター間の空気感を伝える上で、声の演技は非常に重要です。本作の声優陣は、セリフの一つひとつに込められた感情を丁寧に表現し、観客を物語の世界へと引き込みます。スタジオジブリの若手スタッフによる挑戦的な作品でありながら、声優陣の確かな実力が、作品の完成度を確固たるものにしています。公式な英語吹替版が存在しないことも、オリジナルの日本語音声とその声優たちの演技がいかに重要であるかを示唆しています。

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まとめ

『海がきこえる』は、高知と東京を舞台にした高校生たちの青春を描いた、スタジオジブリの中でも異色の輝きを放つ作品です。その魅力は、繊細なストーリーや美しい作画だけでなく、キャラクターたちに息吹を与えた声優陣の素晴らしい演技によって、より一層深められています。

主人公の杜崎拓を演じた飛田展男さん、ヒロインの武藤里伽子役と主題歌を担当した坂本洋子さん、親友の松野豊を演じた関俊彦さんをはじめ、緑川光さん、荒木香恵さん、天野由梨さんといった実力派声優たちが、思春期の複雑な感情や人間関係の機微をリアルに表現しています。

この記事では、主要な登場人物から脇役まで、それぞれのキャラクター設定と担当声優について詳しく解説しました。声優たちの自然で抑制された演技が、本作特有のノスタルジックで切ない雰囲気をどのように作り上げているか、感じていただけたのではないでしょうか。

『海がきこえる』をこれから観る方、あるいは久しぶりに観返す方も、ぜひ声優陣の演技に注目してみてください。きっと、キャラクターたちの心情がより深く伝わり、作品の新たな魅力を発見できるはずです。

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