『思い出のマーニー』は、スタジオジブリが制作した感動的なアニメ映画です。本作には、多くの個性豊かなキャラクターが登場し、物語を彩っています。
この記事では、登場人物のプロフィールや声を担当した声優について詳しく解説します。キャラクター同士の関係性やストーリーにおける役割にも触れていきます。
主人公・杏奈とマーニーの詳細プロフィール

物語の中心を担うのは、心に傷を抱えた少女・杏奈と、謎めいた存在のマーニーです。二人の関係は、映画全体のテーマを象徴する鍵となります。
杏奈の人物像と背景
佐々木杏奈は、札幌で暮らす内向的な12歳の少女です。喘息持ちで、療養のために北海道の湿地帯に住む親戚のもとを訪れることになります。
杏奈は幼くして両親と祖父母を亡くし、施設を経て現在の養母・頼子に引き取られました。しかし、頼子が受け取っている養育補助金の存在を知り、「愛されていない」と誤解したことで、心に大きな壁を築いてしまいます。
感情を表に出せず、友人も作れない彼女が、湿っ地屋敷で出会ったマーニーとの関わりを通して変わっていく姿が描かれます。
マーニーの謎と正体
金髪碧眼の少女・マーニーは、杏奈が湿っ地屋敷で出会う存在です。明るく優しい性格の一方で、心の奥に悲しみを抱えたような不思議な雰囲気を持っています。
実はマーニーは杏奈の祖母であり、杏奈が知らずに育ってきた自分のルーツそのものです。物語の終盤で明かされるこの事実は、観る者に深い感動を与えます。
マーニーの登場は、杏奈にとって心の癒しとなるだけでなく、彼女自身の後悔や孤独を救済する役割も果たしています。
声優情報(杏奈・マーニー)
キャラクター名 | 声優 | 備考 |
---|---|---|
佐々木杏奈 | 高月彩良 | 声優初挑戦となった作品 |
マーニー | 有村架純 | 同じく本作が声優初挑戦 |
杏奈を取り巻く大人たちのキャラクター紹介

杏奈の人生には、血の繋がりだけでなく、さまざまな大人の存在が大きく影響を与えています。
佐々木頼子(養母)
頼子は杏奈の養母であり、表面的には冷たく見える部分もありますが、実は深い愛情を持っています。
杏奈との関係は最初ぎこちないものの、物語の終盤で互いの思いを言葉にすることで、和解と絆の再構築がなされます。
声優は松嶋菜々子が務めています。
大岩夫妻(清正とセツ)
杏奈が滞在する田舎の親戚夫婦です。清正は無口な木工職人、セツは陽気で包容力のある女性で、二人とも杏奈に安心感を与える存在です。
それぞれ、寺島進と根岸季衣が声を担当しています。
山下医師と十一(といち)
山下医師は杏奈の主治医で、療養先への提案者です。声優は大泉洋。
十一はほとんど話さない老漁師で、静かに杏奈を助ける存在として描かれます。演じるのは安田顕です。
物語の鍵を握るサブキャラクターたち

物語が進行するにつれて、過去と現在を繋ぐ重要人物たちが登場します。
久子(画家)
湿っ地屋敷の絵を描く老婦人で、実はマーニーの幼馴染。彼女の語りにより、マーニーの人生と杏奈のルーツが明かされます。
黒木瞳が声を担当しています。
彩香(新しい友人)
赤い眼鏡がトレードマークの元気な少女。マーニーの日記を発見することで、杏奈にとって現実の世界で初めての友人となります。
杉咲花が声を担当しています。
ばあやとマーニーの両親
ばあやはマーニーの幼少期の世話係で、厳格で少し意地悪な存在。マーニーの孤独の一因ともいえる人物です。
マーニーの両親は育児を放棄しており、彼女の心の傷の原因にもなっています。
ばあやは吉行和子、マーニーの父母は戸次重幸と甲斐田裕子が演じています。
登場人物とその成長・テーマ

『思い出のマーニー』は、登場人物一人ひとりの感情の変化や成長が丁寧に描かれた作品です。
杏奈の成長
杏奈は、心を閉ざした孤独な少女から、他者とのつながりを受け入れる少女へと成長していきます。マーニーとの交流、彩香との友情、そして頼子との和解が、その変化を象徴しています。
マーニーの癒し
マーニー自身も、杏奈との再会によって人生の中で抱えていた後悔や痛みから救われる存在です。彼女は杏奈に愛情を伝えることで、自らの人生にも意味を見出していきます。
物語に込められたテーマ
- 孤独と繋がり:杏奈とマーニーの関係は、孤独を乗り越えるための絆の象徴です。
- 家族とアイデンティティ:血の繋がりや養子関係を超えた「家族」の定義を問い直します。
- 記憶と癒し:過去のトラウマを受け入れることで、新たな人生への一歩を踏み出す過程が描かれています。
主要キャラクターと声優一覧

以下に主要キャラクターと担当声優を一覧表でまとめます。
キャラクター名 | 声優名 | 備考 |
---|---|---|
佐々木杏奈 | 高月彩良 | 主人公 |
マーニー | 有村架純 | もう一人の主人公 |
佐々木頼子 | 松嶋菜々子 | 養母 |
大岩清正 | 寺島進 | 木工職人 |
大岩セツ | 根岸季衣 | 心優しい主婦 |
久子 | 黒木瞳 | マーニーの幼馴染 |
彩香 | 杉咲花 | 現代の友人 |
ばあや | 吉行和子 | マーニーの幼少期の世話係 |
老婦人 | 森山良子 | 晩年のマーニー |
山下医師 | 大泉洋 | 主治医 |
十一(といち) | 安田顕 | 老漁師 |
まとめ

『思い出のマーニー』は、キャラクター一人ひとりの感情や背景が丁寧に描かれた作品です。杏奈とマーニーの関係を軸に、登場人物たちはそれぞれの立場で物語に深みを与えています。
声優陣の熱演も作品の世界観を支える大きな要素となっており、彼らの演技によってキャラクターは命を吹き込まれました。
本記事を通して、もう一度『思い出のマーニー』を観返したくなる方も多いのではないでしょうか。それぞれのキャラクターが紡ぎ出す物語を、ぜひ改めて味わってみてください。